SBCラジオに出演しました。建築士に聞く、希望の住まい造り
2023/04/11
テーマ「建築士に聞く、希望の住まい造り」
一回目のプラン提出からの流れ~となります。
230410 15:50建築士と考える!希望の住まいの作り方
海野: 桜もあっという間に咲いて、あっという間に散ってしまいました。例年より季節の進みが早く感じます。日差しも強くなってくると住宅の外観など気になるところが出てきます。住宅はこまめに修繕したり、何十年に一度改修するなど、計画的に、手を入れていくものです。家族構成の変化でリフォームなど検討されているリスナーさんも多いと思いますので、是非このコーナーを参考にしてください。さて、第5回目の「建築士と考える!希望の住まいの作り方」では木造戸建て住宅。一般に注文住宅と呼ばれている、建築士さんと相談しながら作る住宅の建て方について、HOPE建築工房の建築士 大日方和仁にお伺いしていきます。大日方さん、宜しくお願い致します。
大日方: 宜しくお願い致します。
海野 :さて、前回は最近はやっている平屋風2階建てについてと、内装についてお伺いしました。木材の種類で体感温度が違うとか、カーテンのお話も興味深かったです。
大日方: 設計段階では、住宅構造に組み込まれた空調システムや床暖など、とても重要なのですが、床材は、はだしの時に、部材に直接触れます。細かい事なのですが、素材のさわり心地は無意識に訴えるところがあって、それが住み心地として感じる様になります。
海野 :無意識に訴える質感ですか、考えたこともありませんでした。
あさ や めん
大日方: 例えば、麻や綿、シルクなどそれぞれ質感、肌さわりで感じる暖かさが違いますよね。
そんな感じです。
海野: わかる気がします。
大日方: この時期は、まだまだ朝夕冷え込む日があると思います。床材は選び方によっては、冷たさの感じ方が違うので、私がお勧めしているのは、無垢材で、無垢材は足の裏の冷たさが少なくなります。特に弊社は桐や赤松と言った柔らかい床板をお勧めしているので冬でも冷たくなく心地よいです。
海野: 部材選びは重要ですね。さて、今回はすべてのプランの打合せの終わった後、1回目のプラン提出です。
大日方: はい。1回目のプラン提出は建築士としても、施主さんの要望にどれだけこたえられるか、不安でいっぱいの気持ちになります。この段階で予算に近い物が書けているか確約は無いです。また、同時に見積もりを出せれば良いのですが、最近のように、部材の値上がりが激しい時などは、頭を悩ませます。
海野 :住宅の見積もりは、部材の量や種類が多いので大変ですよね。
大日方; はい。それに、1回目はお施主様も初めて見ますし、プランの良い悪いも多くあるので、苦労して作った見積金額も無駄になりがちなんです。
海野: 一回の打合せで、完璧なプランを提出するのは難しいですし、施主さんも、そこのところの苦労がわからないので、大変ですね。
大日方: そうなんです。ここが、生みの苦しみなのですが、家作りの楽しいところでもあります。でも、1回目のプラン作成時は金額を出せなくても、その後、変更のご希望を聞いて、 1回目の変更プラン提出時にお見積りを一緒に提出すると、大体の予算感が把握できるので、お客様も安心できると思います。
海野: そうですね。やはり、予算の問題は一番知りたいところです。
大日方: この段階で、だいぶイメージのやり取りができるので、お施主様の中には、ここでは駄目だと感じて他の業者に移動する可能性もあります。生涯の夢をかなえるのですから、お施主さんの考えが、そこからどのように変化していくか分かりません。なので月日が流れていくわけです。
海野: お施主さんも一大決心をするわけですから、時間も必要です。待つのも大変ですね。
大日方: 待つのも重要な仕事になります。2回目3回目と変更依頼があるお客様は見込みがありますが、コンタクトが無いお客様は、いつまでもという訳にはいかないので、お客様がこの会社で進めるのが良いと思っているか確認する意味で、クロージングをします。先延ばしにしていくと月日と会社の経費が増えていく可能性があるので、設計業務契約ができるか聞くことも大事な仕事になります。
海野:: 今までの苦労が報われるか、ドキドキの瞬間ですね。
大日方: はい。契約ができれば地盤強度の調査も出来るので地盤補強工事が必要か分かります。地盤が弱い土地と判明すれば、費用にも大きく関わってきます。
地盤の事が心配な方は工務店が決まらなくても調査をする調査会社はあります。
海野: 土地の地盤の問題もあるのですね。
大日方: はい。その後、変更が繰り返され回数が多くなれば途中で再見積金額を提出したりします。金額の途中経過は知りたいところだと思います。そして、プランが決まれば、その時点の最終見積を作り、本設計に進みます。
海野: 夢の住宅を設計プランに起こしていく作業が終了となるわけですね。次回は
「最終見積、本設計」についてお話頂きます。大日方さんありがとうございました。
大日方:ありがとうございました。
通り道に咲いていた、梨の花です。
とても綺麗で満開になっていました。